有機栽培について







当ファームのこだわり~有機JAS野菜について~

有機農法って何?

有機=オーガニックです。 有機農法は農薬や化学肥料に頼らず、太陽・水・土地・そこに生物など自然の恵みを生かした農法のことです。 有機農業の普及により、人や動植物、微生物などすべての生命にとって、平穏かつ健全な自然環境・社会環境が実現すると考えられます。

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なんで有機農法が必要なの?

多くの人は有機野菜を求める理由を「化学農薬や化成肥料を使わないで、食品の安全性を高めること」と答えると思います。しかし実は、それは目的ではなく結果に過ぎません。 本当に大事なのは私たち人間は微生物や植物がいなければ生きていけないという事実です。 微生物が自然界にある有機物を分解し、それを植物が吸収して育ち、光合成で栄養を作る。私たち人間を始めとする動物はそれを食べて生きています。土の中でも、水の中でも、地球上の生命はすべて食物連鎖、つまり循環の輪の一部として互いにつながっています。 つまり、私たち人間が末永く健康であろうと願えば、微生物や植物の生存環境(汚染のない水・大気・土)を考えないわけにはいかないのです。 ゆえに有機農法により、化学農薬・化成肥料、そして環境ホルモンや遺伝子組み換え技術を避けて、自然のままの健全な食物連鎖を目指すのです。

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有機栽培と慣行栽培は何が違うの?

化学農薬や化成肥料など多用する慣行栽培は、微生物の力を借りずに直接土に野菜が必要とする栄養素を撒いたり、虫を直接殺す薬品を散布するのが普通です。これでは微生物が増えずに土がどんどん痩せていき、周りの環境にも悪影響を与えてしまいます。一方有機栽培では完熟たい肥の施肥など『微生物のエサ』を与え、土そのものを作ります。無機質の肥料でも使用許可のあるものもありますが、基本的に自然下に存在するものを使用します。微生物が有効に働いている畑では、土の奥深くまで柔らかく耕されます。

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有機野菜は安全?危険?

実際にこういう疑問を持っている方は多いようです。 結論を先に言えば、有機野菜は一般の野菜より安全です。 食品の安全は、3つの危害要因(異物などの物理的危害、菌類などの生物的危害、農薬や重金属等による化学的危害)が一定以下に抑えられているときに実現します。 このうち、物理的危害と生物的危害は、食品衛生法の下ですべての食品の安全性が担保されておりますが、化学的危害リスクは明確に異なります。 有機JASのもとでは、田畑で使う資材をはじめ、加工食品の添加物についても、可能な限り化学的なものを排除していますから、化学的危害リスクは一般の食品に比べて極めて低くなっているのです。

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有機野菜は美味しい?

有機野菜の購入動機に関する消費者調査では、「美味しいから」という意見が多いようです。 また、学校給食の分野では、野菜嫌いの子供が有機野菜なら喜んで食べるという例が数多く報告されています。 よって、一般論としては「有機野菜は美味しい」と言えるでしょうが、個々のケースで必ず美味しいかというと、それはなかなか断言し辛いところです。 というのは野菜、果実の中には過度の肥料を与えることにより、甘みなどを増すものもあります。 一方、有機農法では、植物と自然に力に頼り、自然な時期とスピードで野菜を育てます。つまり野菜は極めて自然な味に仕上がります。ですから例えば、トウモロコシ、ニンジン、落下生、菜花など、正しく有機農法で育てられたものは、びっくりするほど味と香りの濃い野菜に育ち、栄養価も多く含みます。 有機野菜=自然の味=美味しい(健康)と言われるのはこのためです。

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なぜ有機野菜は高価なの?

まず、外国産と国産を比べた場合、日本は人件費や資材費、燃料費など生産に係るコストが高いため、価格が割高になるのは当然です。 通常、食品の価格を決める要素は、生産コスト、流通経費、店頭での回転率(売れやすさ)、市場性や希少性など様々です。 特に生産コストでいえば、有機野菜には化学農薬や化成肥料を使用できないため、多くの人件費がかかります。 しかし有機野菜にはそれほどの投資をする価値があるのです。

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有機JASってなに?

日本のJAS法では、有機農産物と有機農産物加工食品を「有機(オーガニック)」として表示(販売)する場合、生産者や加工業者は、登録認定機関の検査・認証を受け、有機JASマークを付けることが義務付けられています。 JAS=規格です。つまり農林物資におけるJASとは、その野菜がどこで種を入手し、どんな畑で、どんな肥料を与え、いつ収穫し、どういった物流をしたか、それらをきちんと把握し格付けされたものだけに表示許可がおりるのです。 有機JASの取得と維持には相当な手間とコストがかかるので、あえて取得せずに有機を謳う野菜も世の中には流通していますが、その有機性について公的に証明しろというと、あやしいものが多いのも事実です。 有機JASとは、有機農林物資としての規格及び品質を保証する、唯一の規格となります。 だれが見ても基準に適合していることを判断できるということは非常に重要なことなのです。

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有機JASの検査は何をみる?

通常の検査は、1年に1回、専門の検査員が農場や加工場へ赴き、観察と取材に基づき、申請者が有機JAS基準に適合しているか、また今後も適合し得るかを確認します。

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国の有機JAS認証には、どのような種類がありますか?

現在、日本において有機基準(有機JAS規格)が制定されているのは、「有機農産物」「有機加工食品」「有機畜産物」「有機飼料」の4品目のみです。 また、繊維の原料となるコットン(綿)の有機認証は、国際的には有機農産物の一部として解釈しますが、日本では繊維用の綿花は有機JAS認定を取得できません。 それはJAS規格の範囲が食品に限定されているためです。 有機農産物では、有機米、有機野菜はもちろんのこと、ブドウや梅、柚子などの果実、有機椎茸なのどの有機キノコ類もあります。 有機加工食品は、有機緑茶、オーガニックレギュラーコーヒーやオーガニックティー、有機牛乳などの飲料。 日本の伝統食品である有機味噌や、有機醤油、有機納豆、有機こんにゃくも認定しています。 その他、オーガニックウスターソースやオーガニックマーガリンなどの調味料、オーガニックチョコレート、有機甘栗、有機水ようかんなどの菓子類も豊富です。 現在、日本において国が有機JAS規格を決めているのは、「有機農産物」「有機加工食品」「有機畜産物」「有機飼料」の4種類です。 栽培方法、使える肥料、製造方法、使える食品添加物などの公的基準です。

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日本で有機畜産は少ない理由は?

日本で有機畜産が育たない最大の理由はエサの問題です。 ウシ・ブタ・トリの区別なく、日本の畜産は輸入エサに頼っているのが現状で、遺伝子組み換え由来のエサは入ってきても、オーガニックの飼料が輸入されているという話はほとんど聞いたことがありません。

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土を使わない栽培物は、有機JAS認証の対象ではない?

多くの農産物(植物)は、土のある圃場で栽培されます。 土の中の微生物が有機物を分解し、植物はそれを吸収して育つからです。 しかし一部の野菜は、土の上ではなく、工場のような施設で人工的に育てることもできます。 最近では、レタスなどの葉物野菜を水耕で大規模生産する「植物工場」が増えています。 このような土を使わない栽培方法は、基本的に有機認証の対象になりません。 ただし、唯一の例外が、シイタケ(キノコ類)の菌床・ほだ木栽培です。 これは、有機シイタケに対する消費者の要望が多かったこと、またキノコ類の栽培には化学物質を使用するケースが少ないこと、さらに海外でもマッシュルームなどの菌床栽培が認められていることから、特別に追加されています。 有機農業の基本は『土づくり』。 認証の審査において、土を中心とした自然循環機能をどのように活用しているかは、重要なポイントです。

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有機農法と自然農法の違いは?

先にも述べたとおり、有機農法とは、自然の循環の輪を崩さない農法のことです。 自然農法は、雑草取りや施肥などもほどこさず、自然のままの土で野菜を育てる農法です。 私たちは、有機農法とは『自然循環の輪の中で、人が業として野菜を育てるには、少しだけ自然を崩さなければならない。しかしその崩した分は人の手できちんと紡ぎ、未来に繋げてあげること』だと考えています。 野菜は自然の植物を人間文化の中で利用できるよう少し形を変えたものです。すなわち完全な自然の中では生きていけません。ですから、手を加えた分は人の手で管理し、自然を崩した分が他に悪影響を与えぬよう細心の注意を払う必要があります。 とはいえ、農業は業ですから、生産効率も大切です。自然に配慮したからと言って植えた野菜に1株一個しか実がならない、というのでは話になりません。野菜を効率的に、かつ自然の中で育てる、それが有機農法です。 個々の有機農家が生産効率を考えながらそれぞれ自然を見極め、環境に調和した適切な管理をしている、その心構えこそが有機農業の真髄なのではないかと考えています。

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